受刑者の心に寄り添う犬、「プリズンドック」を知っていますか?

受刑者の心に寄り添う犬、「プリズンドック」を知っていますか?

受刑者の更生の一端を犬が担う「プリズンドック・プログラム」。これは、受刑者が飼育放棄された犬を育成し、新たな里親のもとへ送り出すというプログラムです。驚くことに、このプログラムをうけた受刑者の再犯率は激減。今回は、プリズンドックについてご紹介したいと思います。

  • サムネイル: PECO編集部
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受刑者の心に寄り添う、プリズンドックとは?

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プリズンドック・プログラムは、刑務所で行われる犬を用いた公正プログラムです。現在アメリカでは150箇所以上で導入されているのだそう。オレゴン州のマクラーレン少年刑務所では15年以上に渡り200人以上がプログラムを修了し、出所しています。参加した受刑者の再犯率が極めて低くく、通常の再犯率は50%程ですが、このプログラムを受けての再犯は激減しているのだそうです。

このプロジェクトに起用される犬たちは虐待や飼育放棄による「捨て犬」です。人間に不信感を抱き、人を怖がったり、凶暴であるという問題を抱えているケースが多く、こういった「問題のある犬たち」と約3ヵ月の間、自分の房にゲージを置き24時間を共にしながらしつけ、家庭犬として、新たな飼い主(里親)に引き渡すことを目標としています。

プログラムから受刑者たちが学ぶこと

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・他者の気持ちを考え、思いやリを学ぶ

言うことを聞いてくれない犬と接することで、気持ちが伝わらないもどかしに突き当たります。それに根気強く向き合うことで忍耐力が養われ、同時に「他者の気持ち」に目を向けられるようになります。

・無条件で愛情を与え、受けるという経験

ぎこちなかった犬との関係も、次第にお互いが愛をもって接していくようになります。なかには、それが生まれて初めての愛であり、優しさという感情であることを知る受刑者もいるそうです。

・命の可能性と尊さに気付く

育てた犬は里親を希望する人に譲渡されます。受刑者にとってプリズンドックは「殺処分から救い、自分が育てた命」に他なりません。自分にも他人にも乱暴だった受刑者たちが、犬たちの生涯の幸せを願い、仕事を成し遂げた自分自身にも誇りを感じ、自己価値を見つけ出せるようになります。

日本での取り組みは?

アメリカの刑務所において、積極的に取り入れられているプリズンドック・プログラムですが、日本でも似たような取り組みがなされています。

千葉県の八街少年院では、2015年に全国で初めて、捨て犬のしつけを行う更生プログラムGive Me a Chanceが実施されました。また、島根あさひ社会復帰センターでは、受刑者が盲導犬を育てるプログラムがあるそうです。

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受刑者と犬がともに成長し、社会復帰のために必要なことを身につけていくプリズンドック・プロジェクト。新しい人生を送りたいと願う全ての人と、犬たちの未来のためにも、こういった取り組みをより多くの方に知ってもらいたいと思います。

文/Ms_Royal
画像/Shutterstock.com
参照/NHK僕に生きる力をくれた犬プロジェクトプーチ

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